導く者 -シュメルツ・カイゼリン-
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解説 
貴方に、神の忘却がありますように……
人間主導での神の打倒を掲げるテロ組織という風変わりな団体。
大陸全土で汚染人間を作りだしていた組織。少数精鋭で資金も豊富。その目的は多くの魂を神の元に戻れないほど汚染させる事により、神の力を少しずつ削ぎとってゆくというもの。直接汚染人間を増やすのではなく、裏に回って他の組織(ライオンマインド、絶望集団とか)を支援する形を多く採っていた。神と世界の理を知り絶望した先々代法王*1アム・イスエルが神への反逆として建ち上げた。
上述のセリフは、汚染度の高い魂は神に認識できないという事実を基に、間違った神々からの解放を期する導く者式の祈りである。 アムや進撃の詰み手が仲間の健闘を祈る際にも使われている。
正確な発足時期は不明だが、LP6年にその活動が激化。汚染人間の量産や、パステル・カラーを誘拐し利用する事で人間の汚染化の効率を格段に上昇させた。だがその為に行動が目立ち始め、各国から睨まれると同時に敵対者である女神ALICEにも尻尾を掴まれてしまう。
最終的には、集めた汚染魂の塊「汚染塊」をバベルの塔からパステルの拡散モルルンに乗せて世界中に撒き始めたが、重大な問題が出る前にランス達に阻止された。*2
RA15年時点でもアム・イスエル主導の元、村の形で活動が確認されていたが二級神ラ・バスワルドの破壊標的にされ壊滅している。
魂の枷 
組織の行動の軸となっていた黒い腕輪。装着者の魂の汚染率を上げる効果がある。ランス世界の生命は汚染率が80%に近づくと自殺するように設計されている*3がこの腕輪は自殺する気力を奪い、多くの場合汚染率を100%にまで上げるというもの。
使用経験のあるアルカネーゼによると「つけると始めは楽になる。でも段々と暗い気持ちに支配される。麻薬のようなもの」との事。
ランス03にて廃棄都市コーにて「ドリーム☆リング」と名付けられた魂の枷の試作段階と考えられるものが登場。 この時点では色々と試行錯誤している模様。
ちなみに汚染率を上昇させる目的で元来存在するのがザカリテなどが使っている悪魔の契約である。
汚染人間

魂の汚染率が極めて高い(80%以上)人間。人間の魂は通常でも少しずつ汚染が進んで行くが、罪悪感など負の感情を抱くと汚染が加速してしまう。そして100%になると完全汚染人間となり死んでも神の元に魂が戻れなくなり、つまりは死ねなくなってしまう。*4
また本来、視認できず触れられないはずの魂が黒く濁り、トングで摘み出せるようになっている。
更に魂がある存在ならばモンスターや魔人も汚染人間(汚染モンスター・汚染魔人)*5となる可能性がある。
導く者の手によって完全汚染人間となった者は許容量を超えた絶望により一様に正気を失っているが、アムは卓越した精神力による自己到達であるため理性を完全に保っている(どこか心が壊れている感はあるが)。
これに関しては、適性を持って到達した天然物と、本来なら完全汚染人間になれる程の精神力が無い者を外部からの干渉で無理に至らせた養殖物との順応性の違いが如実に表れたものと考えられる。ニュータイプと強化人間の差のようなものなのではないだろうか。
ラサウムを構成する黒い魂はこの汚染魂と同一視されており、正常な魂が天使に回収されてルドラサウムに還るように、汚染魂は悪魔によって掠め取られラサウムに同化吸収される。汚染の塊であるラサウムには魂を輪廻させる事ができないためその質量が肥大していくだけのブラックホールのようなものであり、悪魔に捕まった汚染魂の終点である。
ハニホンXによると完全汚染人間は不死ではあるが不老では無く、肉体はやがて代謝が停止し最終的にはドロドロに腐敗した液状の物体となってしまうが、その状態でも魂が肉体に固定されているため死ぬことができないという、魂縛りの被害者や任期無限で彷徨っていた勇者ゲイマルクと類似した体質である。*6
また、50%を超えた汚染魂は悪魔が直接触れることができるようになるのでラサウムへの献上品にされる仕組みとなっており、死後に悪魔に回収される魂は元来これを指している。後述するが自然死の発生しない完全汚染人間の魂を悪魔達は珍重していることから、ザカリテの手口のような契約による代償か、完全汚染人間が神に不可視なのを逆手に取って堂々と襲撃して魂を抜き取っている可能性も考えられる。恐らくだが悪魔による直接的な回収が完全汚染人間にとっての完全なる死。如何に不死と言ったところで悪魔にとってはいつまでも地上にへばりついていてくれる都合の良い捕食対象に過ぎないという事である。
神側が汚染に対して何もできないわけではなく、汚染魂が増えすぎた場合の最終手段として二級神ラ・バスワルドがおり、汚染魂を空間ごと削り取って消滅させる仕組みを取っている*7。RA期には実際にやり過ぎたのか導く者の村が襲撃を受け、下半身を失ったアムを残して壊滅した。
導く者のやっていることは人間を悪魔のご馳走へと調理しながら勢力を拡大させているに過ぎず、仮に大願を成就した所で支配者が神から悪魔に変わるだけで支配される構造に何ら変化はないどころか、ネプラカスのような性格の支配者がいれば待っている世界はより悲惨なものであろう。神を殺すという事だけに注力するあまり、悪魔が遥か昔から似たような計画を持って魂の汚染を利用していた事に気付かない彼女らがそれを知る由は無い。*8
上記の例えで分かるだろうがメカニズムは月餅が創り上げた天志教と大して違いが無い*9。違いと言えば広げている当事者にそこまでの理解が無い事。
第二部の顛末後は取り巻く状況が大きく変わったこともあり、アムも和解とまではいかないものの溜飲が下がったのか数万年単位での様子見を決め込んだため活動としては無期限の休止といった形になる。まあ、アテン・ヌーのように洞窟に引き籠って異世界から流れてきたゲームで遊んだり、店でも始めようかなーなんて考えに移行しているようなので再開する日は来ないかもしれないが。傾国も見習ってほしいものではある。
主要施設 
組織構成 
役職名 | 名前 | 解説 |
導く者 | アム・イスエル | 組織のトップ。その正体はAL教の先々代法王 法王の座に就きAL教の真実を知ったのちに失踪。導く者を結成し、神への反逆を企てる。 完全汚染人間であり殺す事も出来ない為、組織解体後はAL教によって厳重に封印された。 |
進撃の詰み手 (スカック・マット) | コーニング・ベクドラン | 二つ名は「黄昏の猛禽」で、進撃の詰み手のリーダー。 丁寧な喋り方で、慎重な性格をしている。 |
ターム・サルベナオット | 二つ名は「深緑の葬列」 好戦的な豪傑といった性格。 | |
スプリンガー・パルオット | 二つ名は「示唆する哲人」 おそろしく無口で、会話どころか作戦などを話している際もまともに発言しない。 | |
バール・コンタオット | 二つ名は「辛辣な業火」 まともな言葉は話さず、意味不明のフレーズを並べて喋る。仲間内からもキチガイ呼ばわりされているがアムならその意味を理解できるらしい。 | |
ローファー・セコナオット | 二つ名は「冷血な微笑」 荒っぽい言葉使いの軽い性格。 | |
漆黒の王子(フォアリュッケン・クレッペ) | ダークランス | アムに唆され導く者に加入している。 |
正義の破壊者 | マチルダ・マテウリ | カオスに汚染されほとんど意識の無い状態で所属。 彼女の性格上露骨な悪の組織に入る事も考えられず、自分の意思で居たのではないと思われる。 |
志望する者 | - | 一般の組織構成員の200名。導く尖兵とも。 作中で倒した数がカウントされ 、200人倒すとハニー(導く者)が出るようになる。 |
その他 | - | 単純に魂の枷をはめたアルカネーゼと違い、シャチョー・アマズサとエンロン元司教など導く者に加入したと明言された者たち 組織内の地位はどういう扱いかは不明 |
コメント 
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*1 クルックーが法王の代から見て
*2 万が一ランス達が破れた場合は女神ALICEによりエンジェルナイトが派遣されCITYごと破壊される予定だった為、どう転んでも導く者は破滅する運命だったと言える
*3 卓越した精神力の持ち主であれば強制力を打ち破れる
*4 死なないとはいっても、体組織を破壊されるようなレベルの攻撃の場合は復活は無理とのこと(2013/9/17付けトミノメモの情報)
*5 モンスターではヤンキー、魔人ではカイトが汚染された状態で登場した
*6 スタッフ間での見解の相異があり、完全汚染人間の説明ではわざわざ「不老ではないただの不死」という書き方をしているのだが、質疑応答コーナーだとヨイドレ氏は完全汚染人間のアムの事を不老と見ている節がある。
*7 神には汚染魂の存在を認識できない設定だが、最初から汚染魂対策として生み出されたバスワルドは探知が可能なのだと思われる
*8 それを踏まえてホ・ラガはランス10でアムに対して仮に目的を達成したとしてもその後に更なる絶望を知る事になると、憐憫するように忠告している
*9 導く者自体が戦国ランスをRPGで作っていた時の天志教のボツ案の流用である