クルックー・モフス -Crook Mofus-
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解説
世界各地で悪霊退治やバランスブレイカーの収集をしているAL教徒。生きるバランスブレイカーとして登録されているランスに近付き、その動向を探っている。その正体はAL教内でも法王に次ぐ地位である司教の一人であり、先代法王ムーララルー(テュラン-ランス・クエスト作中で死去)の娘でもある。生家が教会だったので自然に神官になった。事故で右目を失明している。
政治に心血を注ぐオズ・トータスやローレ・エンロン、立ちふるまいで衆目を引くミ・ロードリングとくらべると、司教としての知名度は相対的に低い。法王の座や司教の地位といった政治には興味がなく、一般的な価値観や世の中の常識、自分自身の欲求といった世俗的なものに無関心。ものの良し悪しはもっぱらAL教の教義に照らし合わせて判断することがほとんどで、狂信者というよりそれ以外の世界を知らない様子である。
ランスに性別を疑われた際には自分から下着をずらしてアソコを直接見せたり、また裸を見られてもまるで動じないなど、どうにも羞恥心に欠けているが、本人いわく恥ずかしく思う心はあるらしい。少なくともそうは見えない。ちなみに普段から男性避けの指輪をつけてトラブルを避けているため、ランスも初対面ではクルックーに対してまったく欲情しない事を不思議がっていた。
神に与えられた使命さえあればそれで満足のようで、ムーラテストでどれほど妨害を受けても意に介さず、世話役のトローチ先生にはいつか痛い目にあうのではと不安視されている。そのトローチ先生とは古い付きあい。少し常識的に育って欲しかったと思われている。別名『アリスの大冒険』と呼ばれる全55巻の聖書を暇さえあれば読んでいる。ダンジョンの休憩中にも読んでいる。
ムーラテストがはじまるまでは「親の七光りだけで司教になった、真面目だけが取り柄の人」という評判だったが*1、ランスと行動を共にするようになってからは彼の人脈をうまく使ってバランスブレイカーを順調に集めてまわり、マグナムでは最終的には法王ムーララルーとなる。ALICE教に失望した後は聖書を読むこともなくなり、ボーッとする日々をすごしている。そしてやる事がないと悩むようになる。
山小屋で一晩待つのが嫌だからと放火したり、ピッテンのテントにランスの命令で放火したり、火は好き、ワクワクすると発言するなど、いかんせん放火することに愉しみを見出しているフシがあっておっかない。
ランス・クエストからは大事な解説役ポジションでもある。不思議な現象、怪異、マジックアイテム、魔法、呪い、病気、魔物、魔人、魔王など一般的にあまり知られていない情報の話題になった時、どこからともなく現れて解説してくれる。法王になったランス9では国家情勢、戦況状況、軍事アドバイス、才能値紹介までこなすマルチ解説者にまでなっている。ランス9終了時点では全ての知識を持つとされるホ・ラガが未登場の為、この世界の真理に一番近づいているのは彼女かもしれない。
ランス・クエストでは
ムーラテストの最中につき、パーティよりもバランスブレイカーの回収を優先することが多い。チャンスがあると単独行動をとることも。回収の過程でなんらかの犠牲が出ることについてはものすごい無関心で、実際に被害が生じても気にするそぶりを見せず、無情な司教という印象が強い。とはいえランスについて「人類を皆殺しにしなければ問題なし」と判断したり、ダイナマイトを発明したノーペルにあらかじめ発明の公表を辞めるよう忠告したり、マリアには核の危険性を指摘するなど、人間の回収には多少の躊躇があるようだ。シルバレルは躊躇なく回収したが。シルバレルだからしょうがないね。
ペンシルカウ防御結界の動力源であるカラーの神具(3つのバランスブレイカーからなる)を回収したことにより結界が消滅、ヘルマン第3軍がなだれこんで空前の大虐殺を招いた。この件については責任を感じているようで、殺されるもやむなしの覚悟で神具を返却するため単身ペンシルカウをおとずれた。パステルとしても、身の過失によるところが大であると考えクルックーを不問に処した。
マグナムでは
ランスについては当初、世界中の要人とコネを持ち、さまざまな場所に立ち入ることができるマスターキーという程度の認識であった。のだが、長く行動を共にするうち次第に大きな存在になっていく。明確な転機はランスとともに崖から転落したとき。リアたちの救助を待つあいだに交わした言葉は、クルックーの教義一辺倒の姿勢に疑念を呈する大きなきっかけとなった。またランスという男の存在についても、このときを境に強く意識するようになったと考えられる。バランスブレイカーの中でも上位種のランスと、彼の大事な物であるカオスも、けっきょく回収することなく存置した。
それでもムーラテストでは順調に成果を挙げていき、最後の中間発表ではオズ・トータスをも上回る最有力候補までになった。これに強い危機感を覚えたトータスとローレ・エンロンは、非処女であると判明したクルックーの「浄化」を名目にカルーピス聖歌隊による陵辱行為を強行(クルックーにことさら強い純潔を求めていたトータスの意向による)、その過程で死んでしまえば僥倖、生還したところでもはや法王は務まるまいという肚であった*2。しかし駆けつけてきたランスによってクルックーは無事助け出され、次いで法王ムーララルーはクルックーに決定する旨が女神ALICEにより言い渡せられた。トータスとエンロンの思惑はむなしく砕け散り、ふたりはクルックーの報復を恐れて導く者の庇護に下るハメになった。
実際のところ、ムーラテストには通常のポイントのほかに裏ボーナスなるものがあり、残忍な大量殺戮などを起こすと神が喜んでポイントが加算されるしくみになっていたことが就任後に判明する。このたびのムーラテストも、回収したバランスブレイカー群ではなく、ペンシルカウでの大量殺戮が決定打であった。ひたすら愚直に教義に従って使命を遂行していたクルックーにとって皮肉な結果となった。
ランスの奔放な生きざまに触れ、女神ALICEより神の真実を知らされたクルックーは、疑うということをまったくしなかったALICE教について、ひそかに見限る決意を固めるにいたった。もっともアム・イスエルの二の鉄を踏んで法王を辞するようなことはせず、なにかとちょっかいを出してくる女神ALICEの関心を逸らすために以前よりもむしろ責任感のある立ちふるまいをするようになった。また危険度が低く有用性のあるバランスブレイカーの幾つかも返却している。
神にとっていまや目障りなランスや、自分の周囲の人間を守る為に、ランスを殺すように命令されても生かすように進言する*3など、女神ALICEの無茶な要求をごまかし続けている。
ランス9では
冒険者の衣装を纏い、ヘルマン革命に参戦。女神ALICEから「どこかの国の人口を内乱や戦争等で25%程度削りなさい」との命を受けており、すでに戦乱の不可避なヘルマンを対象とした可能性が高い。ただしヘルマンでランスに再会してからはランスの意思を最優先にし、無法者の一員として革命に協力する(女神ALICE曰く「独断」)。バランスブレイカー回収についてもあまり熱心ではないようで、浮要塞やミラクル・トーなどの回収対象を見つけても、本人たちの言葉(およびランスの鶴の一声)を聞くやいなやあっさり引き下がってしまった。
法王時に授かった神魔法により、技能レベルが分かる能力が備わっている事が判明した。チルディの菓子作りの才能についても、LV2であることまでふくめて正確に判別している。
「変身がなんとなく分かる。」「ルシアンが法王の容姿を知っている(知る人間は世界にごくわずか)。」等によって、会って早々ルシアンがシーラだと気付いていた。ただし本人曰く、誰からも聞かれなかった為黙っていた。結局ランスがルシアンの変身の解呪を依頼するまで彼女がシーラである事を答えなかった。
無法者に参加してからも女神ALICEとの会談は継続しており、月に1回アルカネーゼを引き連れてヘルマンから川中島まで移動している。浮要塞未回収を咎められ、ランスへの想いを勘ぐられては「仕事の邪魔になるならランスを殺そうか」等と脅されたり、冗談半分でハンティ暗殺を依頼されたり、相変わらず苦労は絶えない。キャラ紹介で「現在ではランスを最も大切に思っている」と解説されており、前作でALICE教を盲信していた頃の無表情無感動と比べ、ランスと関わる事によって心情は大いに変化しているが、本人にはそれが恋心である事の自覚は皆無である。
ラング=バウ本城内での戦いではルート次第で魔法を無力化させるゴブリンを持ち出され、ソーサラー・ヒーラーという魔法職が無力化されてしまう展開があるが、彼女はヒーラーであるにもかかわらずメイスを振り回しヘルマン正規軍を相手に派手な戦いを繰り広げており、前作から引き続いて神魔法だけでなく近接物理戦闘力も高性能で、後方待機を余儀なくされた志津香に驚かれていた。
真エンディングにて、ラング・バウの宝物庫で発見したヘルマンの秘宝を用いてシィルの解凍を行った……が、女王パステルですらほとんど太刀打ちできなかった魔王の呪いをたかだか秘宝ひとつで容易に解呪できるとは考え難く、そもそも「ヘルマンの秘宝」なるものが実在するか定かではないため(クルックーはランスに秘宝を見せておらず、その秘宝の描写も皆無)、クルックー自身が法王特典を使ったのではないか…?と薄っすら匂わせる演出になっている。*4
ゲーム的には
ランス・クエストでは
ランス・クエスト - マグナムでは
シナリオ上必ず仲間になる中では唯一のヒーラー。
スパルタのスキルである格闘の知識★に背負い投げに加え、レンジャーのスキルである隠密移動・宝箱空け・罠回避、さらにALICE加護を初期スキルとして持つ。
ただし、これらのスキルはヒーラーなので成長不可能である。
様々な方向に役立つ反面、器用貧乏にならない様注意がいる。
メインクエストの中に参加必須のクエストが多い反面、逆に参加不可能なクエストもあるので注意。
ランス9では
神魔法レベル3だが別に特別な必殺技を持つわけではなく回復の雨2を使用。
他にヒーラーはルシアンがいるがあちらは単体回復、こちらは全体回復なので役割分担可能。
ランスクエストのように背負い投げなどは使えないが近接性能はそれなりに高く、回復性能も合わせれば壁になるくらいは余裕で前線に立てやすい。
熟練度ボーナスはターン開始時のHP自動回復が2%上昇するというもの。
実質的に意味が無い回復量なので特に取らなくても問題ないが、アイテムにより最大HPを高くすることで驚異の回復量を得る。
人間関係
- ランス / 最重要監視対象。今では最も大切な相手、守るべき存在。
- トローチ先生 / 相棒、兼世話役。
- オズ・トータス / 会いたくない方。プロポーズされる。
- テュラン(先代ムーララルー) / 亡き父親。
- 女神ALICE / 見限った信仰対象。ランス達を守る為に誤魔化し続ける相手。
- バッティング・センターズ サチコ・センターズ アルカネーゼ・ライズ / 護衛
修得技能
特記事項
- 女性としての魅力をなくして男を寄せ付けない男除けの指輪を所持
- 右目を幼少時に失明しており、見苦しくないようにと前髪で隠している。
- ランスと語り合えるレベルの貝コレクター。
- 通販特典の唯一の描きおろしキャラ
- キャラのモデルの一つにるるもがいるとツイッター上で織音氏が発言。
名台詞
- 女神ALICEは言いました。汝、隣人に尽くせ、と
女神ALICEは言いました。隣人が困っているときは、己が傷つくことも厭わず手を差し伸べなさい、と - 人を幸せにすることで、人は幸せになります。
自分一人の幸せはいずれ、身を滅ぼすことになります。
AL教……ALICE様はそう仰っています - 快楽に溺れることは禁じられています
- ALICE様がそう仰ったからです
- ALICE様のお言葉の真意を考えるのは畏れ多いことです
法王になる前のクルックーが盲信していたAL教の教義、だが実際の女神ALICEは・・・。 この台詞に対しランスは、自分が楽しく喜ばないと他人を喜ばせることは出来ない、自分を犠牲にして他人を助けるのは偽善だ、自分で考えないから自分が何をしたいかも分からないんだ、と否定し、クルックーの心に大きな切欠を与えた
- 神を殺そうと、世界を滅ぼそうと、まあ……どうでもいいです……
ただ、今、ランスがいる世界と、この時間は邪魔させません
――たとえ、相手が神であろうと封印される間際「いずれ復活して世界を滅ぼす」と言い放つアムに対して。 クルックーにとって、ランスがとても大きな存在となっていたことがわかる台詞。もしランスがいなかったら彼女もこうなったのだろうか。
- ランスを殺すのは、早計ではないかと思います……
直前に同じ意見をし、女神に一度殺されていても尚、振り絞るように吐き出した言葉。 その胸中は察するに余りある。
- ……もうランスは回復しません
……いえ、今のは冗談です。失礼しましたキャロリとイチャイチャ(?)していたランスにかけた言葉。 ランスは分かっていませんが、キャロリは意図に気づいてしまいあわあわしました。
- ──そうですね。
私、少し変わったかも知れません自分中心で動くランスに、少しずつ影響される事で変わっていったクルックー その事を彼女が自覚した時、自然と浮かべた笑顔は、ランスがCITY中に響く悲鳴を上げたほど驚きの物でした クエスト司教の罠においてランスに、お前は無表情すぎる、表情が豊かになるともっと可愛くなるぞ、笑わせる、泣かせる、怒らせる、悲しませる、快楽であへあへ全部やってやろうと宣言されていた。 その内一つが達成されたシーンである
- クルックー「ちなみに、秘密の遺物の在り処を
教えてもらえませんか?」 - フリーク「駄目」
- クルックー「そうですか。」
ランス9より ちゃっかりバランスブレイカーの回収をしようとするも、事情を知るフリークに一言であしらわれる。 初対面なのにこのテンポの良さw
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©アリスソフト
コメント
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*1 ただしリアには「取るに足らないとは思えないけど」と評価されている
*2 快楽にさえ溺れなければセックスしてもよいAL教で非処女が失点につながるとは考えづらく、処女厨もといトータスによるヒステリーめいた奇策の感は拭えない
*3 このとき、異議を唱えたことに怒った女神ALICEに一度殺されている。
*4 解呪の作業を一切見せない、部屋から出てきた時に凄まじく疲弊しているなど。女神ALICEに「教育」されたのではと考えられるシーン